【特別養子縁組を知る】意外と知られていないおすすめ本

特別養子縁組

はじめに

特別養子縁組を検討するにあたって最初にぶつかったのが「情報収集」の壁でした。

自分のまわりには特別養子縁組当事者がおらず、

いったい何からはじめればいいんだろう・・・

と途方に暮れたのをいまでも思い出します。

だからこそ、手あたり次第にたくさんの情報収集をおこないました。

  • 厚生労働省のHP
  • 特別養子縁組当事者のTwitter
  • 特別養子縁組当事者のブログ
  • 特別養子縁組がテーマの本&マンガ
  • 特別養子縁組がテーマのDVD&映画

本はマンガを含めて10冊、DVDは映画も含めて5本以上読んだり見たりしました

そのなかで、漠然とした特別養子縁組のイメージにハッキリとした輪郭を与えてくれたものがありました。

もちろん、手あたり次第の情報収集は無駄でもなければ僕たち夫婦にとって必要なステップだったんだと思います。

でも正直なところ、
「早い段階からこの本やDVDを知っていればなぁ~」という気持ちもあります。

そこで今回は、
4年前に特別養子縁組の情報収集をはじめたばかりの自分に教えてあげたかった「特別養子縁組について知ることができる本」をご紹介します!

特別養子縁組を検討したいけど一体何から始めればいいんだろう・・・

こんな不安や悩みを抱えていらっしゃる皆さまにとって有益な情報になれば幸いです。

『産まなくても、育てられます~不妊治療を超えて、特別養子縁組へ~』後藤絵里(2016)

この本のおすすめポイント

朝日新聞の元記者の方が書いているので、文章として読みやすい


特別養子縁組で子どもを迎えた8組の夫婦、3人の養子当事者の”リアルな声”が紹介されている


特別養子縁組の制度についてもポイントを押さえることができる


コラムとして養子縁組を扱った映画が5本紹介されている


巻末に「おすすめのウェブサイトや本」、「特別養子縁組申立書の記入例」が記載されている

この本を読むとわかること

「特別養子縁組」について学ぶなら、この本が一番だと思っています。

何より、ソフト面(当事者が何を考え、特別養子縁組に進んだか)とハード面(特別養子縁組という制度について)のバランスがピカイチです!

  • 事者が書き手だと想いがあふれて制度的な面が物足りない・・・
  • 当事者が書き手じゃないと制度面の説明に寄りがち・・・

僕自身こういった印象を持っていました。

でもこちらの本は、
著者が当事者への取材を通して「特別養子縁組」を浮き彫りにしていくという形をとっています。

以下、目次を引用します。

序章 つながる不妊治療と特別養子縁組

第1部 養子を迎えるということ~「気持ちの壁」の乗り越え方

 第1章 私たちが特別養子縁組を決断するまで

 第2章 「親子」への道のり

第2部 特別養子縁組の基礎知識~「法的な壁」の乗り越え方

 第3章 特別養子縁組のしくみ

 第4章 特別養子縁組の申し立てから成立まで

当事者の声

養親の声

特別養子縁組を通して子どもを迎えた8組の夫婦を紹介しています。

血のつながらない子どもを迎え、わが子として育てる——。

それを「考える」ことと、「実際に行動を起こす」こととの間には、心理的に高い壁があるようです。


では、特別養子縁組という選択をした夫婦は、どうやってその選択肢にたどり着き、どうやって壁を乗り越えたのでしょうか。

そして、家族となった今、どう感じているのでしょうか。

p.29

個人的にすごくわかりやすいと思ったのが、8組の夫婦それぞれが次の項目でまとめられている点です。

  1. 不妊治療をやめるまで
  2. 特別養子縁組との出会い
  3. 子どもとの日々

以下に印象的だった1組のご夫婦の言葉を引用します。

「私たちの役割は、この子たちが人を愛せる人間になるよう、愛情を注いでいくこと。養子縁組は命のリレーなのだと思っています」

p.57
大人になった養子当事者の声

個人的にすごく印象的だったのが、大人になった養子当事者のインタビューが3人分紹介されていることでした。

  • 「”真実告知”を受けたときにどう思ったか?」
  • 育ててくれた両親への想い
  • 産んでくれたお母さんへの想い

これを読むなかで、

血が繋がっていなくても親からの愛情は子どもにしっかりと伝わるんだ」とすごく勇気づけられたのを覚えています。

以下は当事者の言葉からの引用です。

「長いこと一緒に暮らしていると、家族と波長や雰囲気まで似てきます。それは理屈じゃ説明できないんです」養子縁組は、さまざまな家族の形のひとつであり、その家に生まれてくることも、その家に養子で迎えられることも、同じ偶然による「奇跡」だ——。

p.142

「子どもはただ、想像するだけです。幼い頃から、養子であること、血のつながりに左右されない親の愛情を伝えていれば、子どもはだれのことも恨みません。あなたを愛している、迎えてよかった、私たちは家族なのよって、言い続けてくれればいいんです」

p.143

特別養子縁組の制度面

特別養子縁組のしくみ

制度のしくみを「比較」を通じてわかりやすく説明しています。

  • 「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の違い(戸籍の表記見本含む)
  • 児童相談所を通して迎える場合と民間団体を通して迎える場合の違いそれぞれの特徴

さらに、次の内容についても踏み込んで説明しています。

  • 児童相談所、民間団体それぞれの子どもを迎えるまでの流れ
  • 子どもを迎えるための費用
  • 子どもを迎えてからの自治体への届け出

最後に、
養親候補に求められる”覚悟”についても、正しく記載しています。

育て親候補が「どんな子を望みますか」「男の子と女の子とどちらを育てたいですか」と希望を聞かれることはほとんどありません。

むしろ、「障害があっても、外国にルーツがあっても、受け入れることができますか」と覚悟を迫られることのほうが多いです。

実際には、障害があったり、外国人であったりする場合は、打診の段階で赤ちゃんについての情報が育て親候補に伝えられているようですが、迎える子どもを選ぶことはできない団体がほとんどです。

p.179
特別養子縁組の申し立てから成立まで

特別養子縁組の成立に必要な法的手続きについて説明しています。

こちらについては、2016年出版のため、2020年の民法改正前の内容になっていますが、大きな流れは押さえられると思います。

最後に、巻末に書かれていた言葉を引用します。

子育ての過程では、予想もしないこと、うまくいかないことがいろいろ起こるものです。 大小の荒波を一つ一つ全力で超えるうちに、親も子も成長していくのです。

大事なことは、何らかの壁にぶつかったとき、子どもがその原因を養子であることに求めないような環境を整えておくことではないでしょうか。

小さいうちから 「あなたは養子である」という事実と「養子がどうかに関係なく、あなたを愛している」ということを、 年齢に応じて伝えていくことが大切なのです。

p.226

おわりに

今回ご紹介にあたり、近年出版された「特別養子縁組」に関する本を読んでみました

どれもすばらしい内容なのですが、今回ご紹介した『産まなくても、育てられます~不妊治療を超えて、特別養子縁組へ~』の”バランスの良さ”はいまだピカイチでした!

特別養子縁組を検討したいけど一体何から始めればいいんだろう・・・

こんな不安を抱えていらっしゃる方にぜひともお手にとっていただきたい1冊です。

「特別養子縁組」が皆さまにとって少しでも”身近”なものになれば、これ以上嬉しいことはありません。次回は「おすすめのDVD」をご紹介します!

特別養子縁組については次の記事もございます!

特別養子縁組に少し興味あるけど、まず何からはじめればいいんだろう?

意外と知られていないおすすめ本(当記事)
意外と知られていないおすすめDVD

特別養子縁組で親になってみて感じたことは?

特別養子縁組で父になってはじめて知った「特別養子縁組の”特別さ”」

血の繋がりがないことは気にならなかったの?

「血の繋がりがなくてもいい」と思えた瞬間

特別養子縁組での育休前にしておいてよかったことは?

突然の育休に向けた共働き妻の事前準備

実際どんな流れで子どもを迎えることが決まったの?

娘を迎えることが決まった日のこと

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